【歯周ポケットについて】
みなさん、こんにちは。
足立区竹ノ塚の歯科
稲葉歯科医院です。
今回は「歯周ポケットについて」について、お話ししたいと思います。
【歯周ポケットとは】
まず、歯周ポケットは健康な状態、つまり歯周病がない状態では存在しません。歯と歯肉の境目に注目すると、そこに少しだけ溝があって、歯肉と歯が密着しています。しかし、その溝に細菌が溜まると密着している歯肉と歯が剥がれてしまいます。
更に炎症が起こることでその溝の周囲が腫れて膨らみますが、この時ポケットに似たような袋状の空間が発生します。そして、この袋状の空間が歯周ポケットと呼ばれるものです。
歯周ポケットとは、歯の歯肉の境目が炎症を起こすことで発生する空間ですが、その点から考えて歯周ポケットは歯の歯肉の境目であれば、どこにでも発生します。この歯周ポケットの深さは一定ではなく、歯周病の進行に比例して深くなって行きます。
【歯周ポケットが発生して起こる問題】
◆細菌が溜まる
歯に付着した細菌なら歯磨きで除去出来ますが、歯周ポケットに入った細菌は除去し辛いため、そこにどんどん細菌が溜まって行きます。このため、歯周ポケットが発生すると細菌が増殖しやすくなります。
◆歯がしみる
歯周ポケットが発生することで、歯と歯肉の密着が失われます。このため、歯周ポケットに水が入り込んだ場合は、その水が歯の根に接触することもあるでしょう。そうなると、歯の根はエナメル質が存在しないため、水の冷たさが刺激となってしみてしまいます。
◆口臭が起こる
歯周ポケットが発生するとそこに細菌が溜まるため、口の中は正常な状態に比べて、多くの細菌が存在する状態になります。このため、細菌が原因となって口臭がするようになります。
【歯周病の進行と歯周ポケット】
歯周病が進行すると、歯周ポケットが深くなります。そして、歯周ポケットが深くなることで、歯周病の治療に影響します。
歯周病の治療の基本はお口の中を清潔にすることで、そのためプラークコントロールや歯石の除去が必要です。
当然、歯周ポケットも専用の医療器具で清掃するのですが、歯周ポケットが深くなり過ぎると従来の方法では清掃が出来なくなってしまいます。そうなると歯肉を切開して歯周ポケットを清掃する必要があり、これがフラップ手術と呼ばれる方法です。
本来、プラークコントロールと歯石の除去を万全に行えば歯周病は治療出来ますが、歯周ポケットが深くなる、つまり歯周病が進行することで治療の上で手術が必要になります。それは患者さんの身体の負担を高めることになりますし、治療費や治療期間にも影響します。
【歯周病の予防方法】
歯周病をしっかりと予防すれば、歯周ポケットの発生を防げます。
◆歯磨き
歯磨きは歯周病予防の基本ですが、予防効果を最大限発揮させるためには歯磨きの精密さが必要です。このため、ブラッシングだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使用しましょう。これらを使えば歯ブラシが届かない箇所の細菌も除去出来るため、プラークの除去率がより高まります。
◆生活習慣の改善
歯周病の予防方法の盲点とも言えるのが、生活習慣の改善です。歯周病は生活習慣病であり、日常生活の過ごし方次第で発症のリスクを抑えることが可能です。例えばタバコを吸わないこと、また疲労やストレスを解消して身体の免疫力を高めるのも効果的です。
◆定期検診の受診
定期検診では、歯のクリーニングを行うため、蓄積したプラークや歯石を綺麗に除去出来ます。さらに、ブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスも予防効果を高めることに繋がります。また、定期検診を受けることで歯周病を早期発見出来るため、歯周病の重症化を防げます。
【稲葉歯科医院】
(住所)東京都足立区竹の塚5-6-19
(TEL) 03-3883-1205
(稲葉歯科医院ホームページ)https://www.inaba-dc.jp
(矯正専門ホームページ)https://www.inaba-moc.com/
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